由夢【ゆめ】のスマホゲーム シナリオ紹介 ※旧:由夢【ゆめ】の備忘録

スマホゲームのシナリオ紹介と趣味のPC関連を紹介します。

【シノアリス】 観測の書 武器シナリオ

f:id:yuyu001:20190410231853j:plain

焼け野原に倒れている少女がいた。
彼女は戦場で救護班の一員として働いていたが、撤退戦にて四として隊列から放り出されたのだった。
夥しい血の中に次む少女は、既に敵兵に囚われ、弄ばれた後だった。

やがて一人の青年がやって来て、少女を抱きしめた。
青年と少女は幼馴染みであり、恋仲でもあった。
既に事切れていた彼女の傍らには、一冊の本。
青年は震える手で、血濡れた頁を繰った。
【快晴/快晴/曇天/雷雨/快晴/雨天/快晴…】

それは日々の気象の羅列であった。
青年は、とある言い伝えを思い出す。
「百の快晴が続いた夜に、流星雨がやってくる」
少女は星が好きであった。
まだ見ぬ流星雨に焦がれて、観測を続けたのだろう。

数年後、この地を治める国の都が絨毯爆撃に見舞われた。
漆黒の空から降り注ぐ無数の爆弾は、まるで――
「ほら、君のための流星雨だよ」
爆撃の責任者は一冊の本を胸に抱え、嬉しげに笑った。